導入みなさんは今の働き方、給料に満足していますか?
このように始まると、何か怪しげな勧誘が始まりそうですが違います笑
今回はこのような方向けの記事です。

働いても働いても楽にならない、むしろ年々大変になってる気が。

会社での働き度合いと給料がわりに合わない。
おそらく今の現状に不満や疑問を持っている人も多いと思います。
今回はその疑問の答えの一つを提示している書籍「人生格差はこれできまる 働き方の分岐点」の紹介をします。
本の概要
著者は冒頭で「資本論」(マルクス著)と「金持ち父さん、貧乏父さん」(ロバート・キヨサキ著)について触れ、その2つに共通点を見出しとたとして、こう述べています。
(どちらの本も)資本主義経済の本質的な構造・仕組みと、その中で働く労働者たちが必然的に置かれる状況について、深く分析を行なっていた
人生格差はこれできまる 働き方の分岐点
さらに
資本主義経済を十分理解したうえで、自分の働き方を変えていかないと、いつまで経っても目指すべき幸せな働き方には近づけない
人生格差はこれできまる 働き方の分岐点
とも述べていて、働き方を変えようにも、そもそもの根本(世の中の心理)を理解した上で変えていかないと、ゴールにはたどり着けないと語っています。(著書内ではラットレースと揶揄されています)
今回は色々な理論の中でも「必要経費方式・利益分け前方式」について解説していきます。
必要経費方式・利益分け前方式は資本主義の真理!?
給料の決まり方は大きく2パターン
著者は給料の決まり方は利益分け前方式と必要経費方式の2パターンあると述べています。
利益分け前方式はその人が会社にもたらした利益で給料を決める方式で、その人の頑張り次第で給料が上がったり下がったりします。成果報酬型とも言い換えています。
外資系金融機関や、歩合制の会社がそれにあたります。
必要経費方式はその人が生きていく上で必要なお金を経費として会社から受け取っている、という考え方です。
あくまでその人に必要な分を経費として支払う、という考えなのでその人の成果や頑張りが反映されることはありません。
日本のほとんどの企業はこの必要経費方式だと述べています。(成績を反映するという会社もあるが、完全な成果報酬型ではなく根底には必要経費方式の考えがある)
ここでいう生きていく上で、というのは「明日も同じように働くために必要な」という意味で、給料が低い人は低い人なりに、高い人は高い人なりの経費がかかるため、給料もそれ相応であるという考えです。
(給料が高い人でも質素に暮らしている人もいて、人によって違うじゃないか!とだいぶ穴がある理論のように思えますが、この点についてはその分儲けになるのだ、と説明しています)
「価値」「使用価値」とは
ところ変わって「価値」「使用価値」の話になります。(この後の話を進めていく上での定義付けです)
使用価値は
「それを使って意味があるかどうか(有益がどうか、役に立つかどうか)で測られる」
価値は
「それを作るのにどれだけ手間がかかったかで測られる」
としています。
使用価値については、個人差はあれど有益かどうか役に立つかどうかなので、尺度としてはわかりやすいです。
では価値に関してはどうか?どれだけ手間が掛かったかどうかの尺度であるため、手際が悪くて手間が掛かってしまった商品も価値が高いとなってしまいますが、それでは本来の意味と異なり矛盾が生じます。
ですので、価値の定義を「通常これくらいかかる」「一般的にはこれくらいの原材料が必要」という「社会一般的にかかる労力」で決まるものとしています。(少しむりくりな定義な気はしますが)
商品の値段も“労働力”も「価値」の合計で決まる
まずは商品の値段の例としてコンビニの「おにぎり」で説明しています。
おにぎり=ごはん+具+のり+調味料+パッケージビニール+労働力
このように、おにぎりの値段は原材料や労働力など様々な「価値」が積み重なって決まっています。
次に労働力の値段についてです。
労働力の値段(給料)も商品と同様に「価値」の合計で決まるものとしています。
労働力=食事の価値+住宅の価値+洋服の価値+その他の価値
この労働力の価値の合計が給料の正体というわけです。
労働力の価値の例
発展途上国はなぜ給料を低く抑えられるか?
理由は物価が低くそれぞれの値段(価値)が低いため積み上げていった労働力の価値(給料)も低くなるという理屈です。
資格手当がつく理由は?
「労働力の価値」には準備にかかった労力も含まれるとすると、その資格を取るのに労力(必要経費)がかかっているからという理屈です。
年齢を追うごとに給料が高くなるのはなぜか?
年齢を追うごとに「結婚」したり「子供」が生まれたり「家」を買ったり、必要経費が積み重なっていくためです。
年功序列で給料が右肩上がりに増えるのは、年を追うごとに生活費(必要経費)が高くなるからという理屈です。
まとめ
この本を読むと、もしかしたら大半のサラリーマンはやる気をなくしてしまうかもしれません。
もしくはそんなことないよ!と反発する人もいるかもしれません。
私も本書の全てに同意・賛同するわけではないですが、局所的にそうなのかも?と思える箇所もありましたし、とても面白い考え方だなと思いました。
捉え方は人それぞれですが、一つの考え方として本書を手に取って読んでみてはいかがでしょうか?
今回は「【オススメの本】給料はあらかじめ決まっている!?資本主義社会の真理を解説した書籍を紹介【レビュー】」というお話しでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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